この作品は日本のカード・玩具・ゲームをモチーフ(オマージュ) に、政治的問題をビジュアル化した作品です。
この作品の形式をカードとしたのは、昨今、アニメ・ 漫画が日本アートと認識されているのを背景に、 その派生である玩具・カードもまた、 日本のアート作品と認識できるのではないかと考えたからです。
その理由として、 ビジュアルが絵画的でありコンセプトを持つこと、 カード自体の価値により、それを所有することでのステータス、 トレードの発生、 オークションにより更なる付加価値を得ての高額売却が行われたり もするといった、アートとの共通点があげられます。
またこのカードは、日本の玩具・ ゲームにも通じる純正の日本らしさを感じる点があり、 時代に合わせ存在するため広い年齢層に馴染みがある形態ともいえ ます。
相反して、 政治的問題というのは日本人にとってどこか馴染みのない、 無関心の表れとも言えます。その馴染みやすさから、 人々は関心の度合いにより簡単に取捨選択ができるカード・玩具・ ゲームとは違い、手を伸ばしづらいこの問題。
それに対し肯定、否定、立場の違う意見を9つのキャラクターとし て表すことで、この関心の薄いテーマを考え、 選択するし易さを得てもらうために、 カードという形式をとり表現しました。
2013/ 花子 (ホログラムシートVer.)
カッティングシート(ノーマルシート、カラーレンズシート)、シルクスクリーン、額にアクリル板使用
作品/ 900×900 mm、 全体/ 1000×1000×2000mm
2014/ 全9キャラクター
カッティングシート(ノーマルシート、カラーレンズシート)、シルクスクリーン
各 900×900 mm